日本コミュニティファーマシーのスタートです
日本コミュニティファーマシー協会(JACP)理事長の吉岡ゆうこです。当協会は2013年11月22日(いい夫婦の日)に設立しました。日本におけるコミュニティファーマシーを会員の皆様と一緒に創造していきたいと思っています。順次会員サービスを充実していく予定ですが、本日より「会員向けメルマガ」を配信いたします。私は薬局を取り巻く環境変化を中心に、最近の話題を提供していきます。
JACPのテーマにしている「日独融合型薬局」ですが、決してドイツの薬局の姿形を真似るものではありません。ドイツにおいて1240年から綿々と続く医薬分業の精神、「医師と薬剤師がそれぞれ責任をもって地域住民の健康を守る」という命題に向かうものです。
「コミュニティとは」も勉強しなくてはならないと思い、本屋でコミュニティ関連の書棚に行きました。すると日本の書籍に混じってドイツという名前が入ったタイトルが目につきました。ドイツ以外の国の名は見当たりません。買って何冊か読みましたが、ドイツの都市計画制度は世界で最も厳しい部類に入り、1999年から地域再生のため「社会都市」というプログラムを連邦全土で開始しているそうです。地域の人々の活力を向上させ、コミュニティーを強化し、ネットワークの構築を図ることにより、そこに住み働く人々が、自ら再生し改善する自立性を高め、持続可能なコミュニティを形成することを目標としています。ドイツ薬学視察旅行に2003年から毎年行っています。イギリス、イタリア、フランス、スペイン、ギリシア、トルコ、エジプト、アメリカと、海外の薬局視察にはたくさん行っていますが、日本の薬剤師さんに見せたい薬局は「ドイツ」だと思った理由は街にもあったのだと思います。視察地それぞれが違う顔を持ち、花で彩られ、統一感のある街並みには心や目を引かれます。それは決して自然に発生したものではなく、意図的にかつ確固とした地域住民の意志により作られているのです。その街づくりの一役を薬局も担っているのですね。ドイツの街づくりに関する話題は、今後ドイツ在住のアッセンハイマー・慶子さんに任せることにしましょう。
これから「日本におけるコミュニティファーマシーとは」を一生懸命突き詰めていきたいと思っています。皆様のご支援並びにご協力、どうぞよろしくお願い致します。