初めてのオンライン薬学研修開催
新型コロナ感染終息にこれほどてこずるとは、以前と違う生活をこのように長期に強いられるとは、２０２０年の初め誰が考えたでしょう？感染しないよう人との接触をさけ、ネットを介してのやりとりが増えています。私は、XXXブックだのZZZグラムだの、情報発信用のツールを利用するのを極力避けていました。そういったものの使い方に非常にうといのです。最近やっとアカウントなるものを作りましたが全く発信できていません。発信しようにもアイデアが浮かびません。誤解を招くようなことをうっかりネット上に載せてしまえば、たちまち炎上してしまいます。ごめんなさいでは済まなくなってしまいます。今までそのようなものに関心のなかった母親が急にアカウントを作ったというので、娘たちは驚いています。もしかして、母親が情報ストーカーになるのではと疑心暗鬼です。そんなこと、できません、しません。
スマホは持っていますが、初めから入っているアプリやプログラムを全く使いこなせないでいます。何のために入っているかもわかっていません。いらないから削除したいのですが、うっかり消して他の機能に影響を及ぼしても…と考え、そのままです。ですから、新しいものをダウンロードして有効活用なんて、まず無理なので積極的にやっていませんでした。仕事上も、日本との交信手段はEメールだけで充分と思っていました。しかし、コロナ禍中、そうは言っていられなくなりました。OOOパッドなるものも、日本との仕事のために、つい最近必要に迫られて揃えることになりました。しかし使用法がさっぱりわかりません。ある時、全くログインできなくなり、若手スタッフの協力を得、随分時間をかけて初期化・再インストールをした次第です。このOOOパッド、ノートパソコンより軽くて持ち運びは便利です。でも基本機能を使いこなすには時間がかかりそうです。若いスタッフや次女にあきれられながら、遅まきに使用法を練習中です。去年薬学部を卒業した実習生に聞けば、大学の講義ノートはOOOパッドや類似品なのだとか。紙を使用して筆記することは随分減っているのだそうです。はあ。
自宅で、セミナーの準備に必要な資料をネットからダウンロードしてプリントアウトしていたら、枚数が多いこともあって次女に叱られました。何のためにOOOパッドを購入したのかと。これにダウンロードすれば付属品のペンシルで書き込みもマークもできるのだと。言われてみればそのとおりです。こんな調子ですので、新しいツールを完璧に使いこなすなんて無理な気がします。
新型コロナ以前も、何回かはオンライン研修の受講者でありましたが、講演者として遠隔会議用プログラムを使用したのは、弊日本コミュニティファーマシー協会が毎年開催するフォーラムで、２０２０年の夏が初めてです。何とか担当部分は無難にこなし、これで少なくとも来年夏までの後１年、慣れない技術を使って冷や汗をかくこともなかろうと思っていたのですが、当然状況が変わりました。日本へ向けてホストとしてオンライン薬学研修を行うことになったからです。
日本の某薬科大学から薬局研修生を受け入れていることは、メルマガやアポビッテ・かわら版で報告いたしました。２０２１年２月には３度目の研修を行う予定でしたが、この新型コロナ状況下で希望参加者がドイツへ渡航できなくなりました。何としてもドイツへ薬局研修に行きたかったという薬学生のために、オンラインでドイツの薬局業務を伝えることとなりました。
参加薬学生の方々は勉強熱心で、開始前から沢山の質問を頂きました。何とか３回分のセミナーを準備し無難にこなしたものの、視覚に訴えるダイナミックさには欠けていたような気がします。映像を沢山盛り込めていれば、臨場感があってよかったのですが、そんな技術的な余裕はありませんでした。これから気合を入れて技術習得しないといけません。
遠隔会議用プログラムを使用するにあたっての登録やログイン情報の管理。これまでやったことのない作業で失敗もありました。でも参加薬学生の皆さん、礼儀正しく辛抱強く最後まで聴講してくださいました。当地に研修生として受け入れられるよりも多くの参加者があり、このような方法も良いのかもと実感しました。
勉強したいという若者の意志をくじいてはいけないと思い、オンライン研修を準備しましたが、技術面では本当に苦戦しました。これからも多くの新しい通信方法が開発されるのでしょう。なんとかついていきたいものだと思っています。
