メルマガ新着

CP羅針盤-41

CP羅針盤
41
著者
吉岡ゆうこ
● CP羅針盤-41
2021年8月1日施行改正薬機法に関する省令&通知について

 

2021.01.25

 

2021年1月22日に改正薬機法(2021年8月1日施行分)の省令並びに通知が出ました。
昨年の12月中旬に出ると言われていたのですが、1ヶ月ほど出るのが遅くなりました。私は、昨年の12月19日(土)に第6期C P研究会第2回目で「日本における環境変化への対応〜地域連携薬局認定への準備〜」として(案)の状況でのお話ししましたが、お話しした通りの改正となりました。
 
私の居住地東京都の、東京都薬剤師会永田会長は、1月22日の都薬事審議会で、都内約6700薬局のなかで地域連携薬局は施行後1、2年をかけて「2000から2500(軒)の間を申請できる体制をとりたい」(約3割の薬局を想定)と言い、一方、東京都医師会の角田徹副会長は、地域包括ケアシステムを視野に入れると「2000だと(都内1400ある)中学校区に2ヵ所だが、それでもまだ数が少ない」と注文したと言います。又、専門医療機関連携薬局に関して永田会長は、課題として認定要件の「学会認定等の専門性が高い薬剤師の配置」を挙げ、「人がいま一番の問題」。現在、医療薬学会の地域薬学ケア専門薬剤師(がん)の医療機関とのマッチングを受けた薬剤師が19人にとどまるという話をされたとのこと(東京都も少ないです)。昨年のC P研究会でも各都道府県で医療機関とのマッチングを受けた薬剤師は少ないという話をしましたが、1月17日C P研究会第3回目(がん)の時に講師の関西電力病院の眞継先生も、関西電力病院とのマッチングに手あげした薬剤師はいなかったという話しを聞きびっくりしました。
 
ぜひ皆さんの薬局には、地域連携薬局になって欲しいです。
 
ハードルは、

①常勤薬剤師の半数以上が地域包括ケアシステムに関する研修修了、

②無菌調剤室の件、

③医療機関等への情報提供月平均30回以上

ではないでしょうか。
 
 
① の地域包括ケアシステムに関する研修は、「健康サポート薬局に係る研修実施要項」に基づき健康サポート薬局に係る研修を終了したものとして修了証の交付を受けたものです。健康サポート薬局の研修が始まって5年経ちます。健康サポート薬局の研修修了者の数は厚生労働省のかかりつけ薬剤師・薬局及び健康サポート薬局の推進に係る取組の進捗管理をするためのKPI(Key Performance Indicator)にあげられています。健康サポート薬局だと有利になりますよ。研修を受けておきましょうと言ってきたところです。
これから研修を受けるという薬剤師の方は、各都道府県薬剤師会の健康サポート薬剤師研修会がいつ行われるかを見てみる。あるいは健康サポート薬局の研修実施機関のH Pなどで探してみるなどしてください。
 
② の無菌調剤室に関しては今後通知が出るかと思うのですが、日常生活圏(中学校区)に無菌製剤処理が可能な他の薬局が存在しない場合は、適切な薬局を紹介すること等の対応でも差し支えないとのことです。日常生活圏に無菌調剤室があるかないかを探しておきましょう。
日常生活圏内に他の薬局が無菌調剤室を持っている場合は、共同利用の申し出をしましょう。12月の研究会で、無菌調剤室を持っている薬局は地域の薬局に提供しましょうともお話ししました。契約書や指針の雛形が必要な場合はお問い合わせをしてくださいと話しましたが、申し出のあった薬局もあります。皆さんの薬局でも必要な場合はお問い合わせください。
 
③ の医療機関に過去1年間に月30件以上の薬剤及び医薬品の使用に関する情報についての報告・連絡の実績ですが、調剤報酬に規定されたものも規定されていないものも含めてです。今後どのようなものが含まれるか通知が出るかもしれません。
まず、かかりつけ薬剤師指導料を算定されているところは、情報提供を定期的にしなければなりませんので、かかりつけ薬剤師さんは頑張るです。それから処方箋の備考欄に「残薬調整後の報告可」と医療機関に記入してもらい、残薬があった場合は、疑義照会をしなくても残薬調整をしてよく、その後、情報提供をします。あるいは、処方箋の備考欄の□医療機関に情報提供に印を付けてもらい、情報提供します。
 
次は特定薬剤指導加算2、調剤後薬剤管理指導加算、外来服薬支援料、服用薬剤調整支援料、服薬情報等提供料を算定していくことです。
 
3月に介護報酬改定の研修会をやる予定ですが、もういちど8月1日施行の薬機法改正に関するお話もさせていただきます。ハードルは高いですが、このハードルを超えられるようにしていきましょう。

メルマガ新着

TOPIC月別アーカイブ