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CP羅針盤-8

CP羅針盤
8
著者
吉岡ゆうこ
● CP(Community Pharmacy)羅針盤 8
「カッコいい薬剤師」近藤剛弘氏の志を絆ぐ

 

2015.11.27

 

JACP正会員の近藤剛弘氏が2015年9月26日49歳の若さで急逝されました。近藤剛弘氏は皆さんおなじみの「カッコいい薬剤師」です。2014年、2015年のコミュニティファーマシーフォーラム参加時の、会場からの辛辣な質問、そして情報交換会での激弁など、熱い近藤節が耳から離れません。近藤氏の急逝の知らせは、FIPデュッセルドルフに参加するためヨーロッパに旅だったあと、イタリアのフィレンチェで聞きました。びっくりとショックの両方でした。ドイツから帰ったら稲沢市の薬局に行く予定にしていたからです。

 

つい先日、日経BPマーケティングから“カッコいい薬剤師からのラストメッセージ”「二代目薬剤師が薬局を滅ぼす」が出版されました。

 

 

早速買って読みました。読んでみて思い起こすのですが、私と近藤氏の最初の出会いは、1998年ごろ、私が岐阜県薬剤師会の講演で呼ばれた時で、近藤氏がぎふ西調剤薬局におられた時と思います。その頃、薬局の調剤過誤が表にでだした頃で、私は雑誌等で調剤過誤対策や調剤のお作法などを執筆していました。近藤氏が元岐阜市民病院の鹿野静夫先生から調剤の基礎を叩きこまれたように、私は九州大学附属病院の堀岡正義先生から調剤のフィロソフィーを学びました。何か通じるところがあったのでしょう。近藤氏は私のネオフィスト研究所にも遊びに来てくれました。「マイスパーテルを持つ」は同じだったのですが、近藤氏は自分の名前を彫ったスパーテルを持ち、弟子(薬局を巣立つ人)には名前を彫ったスパーテルをプレゼントしているという話を聞き、「ほう〜」と感心したものでした。日経DIのカッコいい薬剤師だというのを聞き、毎回読むのを楽しみにしていました。

 

その後は年賀状のやりとりと毎年秋になると岐阜の「富有柿」を送ってくれ、それにお礼をするという付き合いで会うことはなく、ファイン総合研究所を立ちあげ頑張っているな、日本薬剤師会の常務理事になり戦っているな、と陰ながら見ていました。そんな折、2013年12月末、日経DI薬局ツールグランプリの審査員として久しぶりに会いました。ちょうどJACPを11月に設立したあとのことです。JACPの話をすると早速会員になってくれ、フォーラムにも参加してもらう中で、岐阜市の薬局に行ったり、日本一の薬局作りに奔走している話を聞いたり、稲沢市の男のロマンが詰まった薬局ができあがった時に見学に行ったりと話す機会が増えました。近藤氏は今後の薬局・薬剤師を引っ張っていく逸財と、とても楽しみにそして頼もしく思っていました。しかしながら再会した時には既に担癌していたとは。「カッコいい薬剤師の調剤作法」のDVDに対して、「何で今まで顔出ししなかったのに顔出ししたのよ」なんて失礼な言葉を言っていたり、今年のフォーラムの演者を遠慮された時、何で強くお願いしなかったのかなど、悔やまれることばかりです。

 

稲沢市民病院前の「I'mファイン薬局」はコミュニティファーマシーのお手本となる薬局です。

 

http://phain.com/

 

私は近藤氏が目指した「地域の人たちに“ウケる”」薬局作りの志を絆いでいきます。JACPではこれを「地域に必要とされる薬局」と謳っています。10年後の日本の薬局の姿を見て、「近藤さんが思い描いていたとおりになったでしょ。」と言えるように覚悟と信念を持って進みます。カッコいい薬剤師からのラストメッセージ ぜひお読みください。

 

6年制の薬学教育になり、私が調剤のお作法を教えることはなくなっていたのですが、お作法部分だけは4月の新人研修時に復活させようと思っています。薬学生の実習受け入れ薬局の方は、「カッコいい薬剤師の調剤作法」DVD、ぜひご覧ください。

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