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ドイツPTA便り-22

ドイツPTA便り
22
著者
アリーン・フォーゲル
● ドイツPTA便り-22
薬局の日「Tag der Apotheke」

 

2019.06.28

 

6月7日は、「薬局の日」です。薬局と薬剤師の大代表である組織、ABDAが1998年に導入しました。薬剤師がどのような職能をもっているか、薬局がいかに重要かを国民にアピールする日です。この日を活かし、多くの薬局はいろいろな催し物を行ったり、ABDAの決めたテーマに合わせ、健康サポートに必要な情報冊子を来局者にお配りしたりします。

 

地域に根付いた薬局「Apotheke vor Ort」の必要性をより多くの方々に知ってもらうべく、当薬局でも様々な企画を立てます。当日は、より多くの地域の方々に来ていただけるよう、地方新聞に広告を出したり、1週間前から来局者にチラシを配ったりします。(写真、広告はクリックすると拡大表示されます)

  

今年は、血糖値・血圧測定とBMIの算定をセットで行いました。血糖値測定の際、ドイツでは、薬局のスタッフが穿刺することが許可されています。この日に限らず、当薬局では、希望者の血糖値や血圧を測定します。各薬局、プライベートルームを設置する義務があり、他の患者さんに気遣うことなく、このような測定や健康相談ができます。

 

当日は、薬局でしか取り扱っていない良い製品をより良い価格で購入していただけるよう、薬局イチオシ製品や人気商品の特売も行います。ただし、OTC医薬品の特売は行いません。医薬品は必要だから購入してもらうもので、安価だから買う性質のものではないからです。

 

この日は、当薬局にとって特別な日であるもう1つの理由があります。毎年、この日に合わせ、日本より視察者がお見えになるからです。日本コミュニティファーマシー協会主催、ドイツ薬学視察旅行参加者の皆様です。来局者、とりわけ日本からのお客様に、ドイツの薬局の奮闘ぶりを見ていただくため、準備にかける期間は約1か月。日頃から意識して薬局の日に使えそうなものを集めておきます。薬局へは多くのメーカーから注文を取りに販売員やMRの方がいらっしゃいます。薬局の日のテーマにあった情報冊子や販促物の提供があれば、協力をお願いしています。

 

ドイツの薬局が、日夜国民のために任務に励み、医薬品が大切であることを地域の子供たちにも知ってもらうために始めたカスパー人形劇は、当薬局の日の定番プログラムとなりました。ドイツの薬局は、大人も子供も気軽に足を運べるところです。

 

当日は来局者が増えます。情報冊子などを素早くお渡しできるよう、薬局ロゴ入りの不織布バッグに、お配りするものを前日までに詰めておき備えます。日本からのお客様には、思い出深い、視察するに値する「薬局の日」を経験していただこうと、スタッフ総出、チーム一丸となって協力し、皆様をお迎えしています。私共にとって、1年のうちで1番

忙しく、また1番楽しい1日です。

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