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ドイツPTA便り-28

ドイツPTA便り
28
著者
アリーン・フォーゲル
● ドイツPTA便り-28
ドイツ職業婦人の妊娠から出産まで

 

2020.09.28

 

7月末、第一子を無事に出産いたしました。新しい姓はフォーゲルとなりました。
 
妊娠が検査確定すると、いろいろと新しい要素が生活の中に入ってきます。大切なことは母子の健康管理です。母子共に必要なビタミンやミネラル、栄養素を摂取することが大切です。その目的にかなう様々なサプリメントを薬局でも扱っています。スーパーやドラッグマーケット(ドイツ語でDorogeriemarkt、主に日用雑貨、化粧品、健康食品などを扱っており、日本のドラッグストアより販売できる医薬品の種類が少なくなります。OTC医薬品はドラッグマーケットでは扱えません:訳者注)では、価格がお手ごろな製品を販売しており、薬局で取り扱う製品とよく比較されます。もちろん価格が低いからといって、必ずしも品質が劣るわけではありませんが、低価格品の中には成分量が少なすぎるものがあります。価格は高めでも薬局がお勧めする製品は、成分量の高いものが多いです。
 
妊婦に服用が勧められているサプリメントには、葉酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)、ビタミンD、鉄分、亜鉛、ヨウ素、ビタミンB群やその他ミネラルなどが含まれています。毎日服用することで必要充分量が摂取できます。
 
次に大切なことは出産までの定期検診です。これらの定期検診は産婦人科医師にしてもらうか、私のように助産師と産婦人科医の双方にしてもらうことも可能です。出産後は住居圏内で働く助産師に自宅へ回診に来てもらうことができ、回診費は健康保険が負担します。生後10日までは、必要により毎日、それ以後も、生後12週まではさらに16回の回診を希望で受けることができます。ドイツの助産師は大変人気があり忙しく、なかなかすぐには回診予約がもらえません。妊娠早期から、希望の助産婦にあらかじめ予定日を知らせ、回診希望の旨伝えておく必要があります。助産師は母子双方の健康を管理し、育児についての相談役となります。
 
妊婦が病院で出産する場合、分娩室で出産に立ち会い、介助するのは病院勤務の助産師で、医師は通常分娩室にいません。分娩中、何か異常が見つかった場合や、母子に身の危険が起こりそうな場合に医師が分娩室へ来ます。帝王切開が必要な場合は、医師が手術を行います。
 
病院ではなく、自宅やGeburtshaus(助産院)での出産を希望する女性もいます。自宅出産では助産師が介助します。助産院では、自然分娩を行い、助産師が介助します。自宅出産を希望する者は、その介助をする資格のある助産師を探す必要があります。
 
 
 
定期健診を助産師のもとでだけ行ってもらうと、エコー検査が受けられないので胎児のエコー写真が入手できません。そこで、私は、助産師と産婦人科にの双方で検診を受けることにしました。3週間ごとに助産師と専門医を交互に訪ねました。エコー写真で娘である胎児が順調に育っているのがわかり安心でした。
 
ドイツでは出産予定日の6週間前から出産後8週間まで産休となります。PTAが妊娠すると産休に入るまでの間、万が一のことを考えてラボの業務は免除されます。職場復帰を希望する女性は産休後、育児に最長3年間、仕事から離れることができます。その間最初の1年間は、過去1年間の平均手取りの67%(上限1800ユーロ)が母親に国より支給されます。
 
出産までにベビー用品を準備するのも新しい経験でした。こんな小さな生命に様々なものが沢山必要で驚きました。少なすぎず多すぎず、妊婦さんそれぞれが、これは生まれてくる乳児に必要と思うものを取り揃えていきますが、初めての出産の場合は、何をどれだけ揃えれば充分なのか判断に迷います。私達夫婦にとっては、親のベッドに同じ高さで続きに取り付けられるベビーベッド(Beistellbett、関心のある方は、このキーワードで画像検索ください:訳者注)が大切な1品でした。夜も両親の近くに子供を置くことができ、夜中の授乳にも便利です。主人にとっても私にとっても、これまでの人生上、娘の誕生は非常に大きな出来事でした。家族が3人になっての新しい生活ですが、私共元気にしております。こんなに小さな赤ちゃんなのに、大人二人パパとママをあたふたさせっぱなしです。まだ1人では何もできない赤ちゃんなので娘にかかりっきりですが、彼女に嬉しく振り回されています。

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