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ドイツPTA便り-4

ドイツPTA便り
4
著者
アリーン・フォーゲル
● ドイツPTA便り-4
ドイツにおけるホメオパシー療法

 

2015.09.28

 

今回は、「ホメオパシー」についてお知らせしたいと思います。「ホメオパシー」は、ドイツで選択可能な治療法として、約200年前から知られています。「ホメオパシー」療法にもいくつか流派がありますが、基本は、創始者であるドイツの医師、ザームエル・ハーネマン(Samuel Hahnemann1755-1843)の「類似の法則」と「希釈法」に従っています。

 

「類似の法則」“similia similibus curentur”は、ラテン語で、“似ているもの(症状)は、似ている(症状をおこす)もので癒される”と言っています。ある疾患をホメオパシー医薬品で治療するには、それを健常な人が使うとその疾患と同じような症状を起こすものを使用します。この法則は、1790年にハーネマンが自らの試みで導き出したものです。彼は、当時、抗マラリア薬として知られていたキナ皮を数日間にわたり1日2回少量服用したところ、始めは手足が冷たくなってきました。倦怠感や眠気も起こり、その後、動悸、不安感、震えといった症状もでてきました。さらには、頭を叩くような痛みや、頬のほてり、のどの渇きというような症状も現れました。彼は、病気ではないのに、ちょうどマラリアなどで見られるような間欠熱の症状が現れたのです。

 

その後、ホメオパシー医薬品の有効性を証明しようとするいろいろな試みがなされましたが、残念ながら今日にいたるまで、どの医学者・研究者も納得できる再生可能な試験結果を出せていません。しかし、現在もカーステンス基金(Carstens-Stifutung)や多くの研究所がホメオパシー医薬品の有効性について研究を続けています。

 

ホメオパシー医薬品の製法に独特な「希釈法」についてもハーネマンは述べており、今日でもその製法はホメオパシー薬局方に記載されています。希釈度を示す文字は一般に「D」と「C」があります。例えば、D12の場合、12回10倍希釈を繰り返したことになります。「Urtinktur」と呼ばれる原液1分量に対し9分量のエタノールを加えて振盪します。これがD1溶液。さらにD1を1分量採り9分量のエタノールを加えて振盪させた溶液がD2といったように希釈と振盪を繰り返していきます。C30は同様に1対99の希釈と振盪で30回100倍希釈を繰り返したことになります。この「希釈法」いわゆる「Potenzierung」は、厳格に規定された製法であり、ドイツのホメオパシー製薬会社の1つDHUはこの規定製法に従って医薬品製造を行っています。現在では、このような希釈水剤の他に、錠剤や「Globuli」と呼ばれる砂糖玉といった剤形があります。

 

ホメオパシー医薬品は、薬局でしか購入することができません。原則として、効能を謳うことはできませんが、メーカーが治験を行い医薬品認可を受け適応症を持つものもあります。近年、薬局ではホメオパシー医薬品に関する問い合わせ、特に小児や妊婦への使用に関する問い合わせが増えています。よく使われるものの1つはアルニカD6の砂糖玉です。小児が転倒して軽い打ち身になったときなどに勧めます。歯科治療後の痛みの軽減にも使われています。

 

ホメオパシー医薬品には約2000種の成分があり、症状に合った適切な成分をすぐに選び出すことはなかなか難しく、適用限界を知り、適切な指導ができるよう、薬局のスタッフには充分な経験と専門セミナーでの知識研鑽が求められます。認定試験を受けた後も私は定期的にセミナーに通っています。大変幅広い分野ですが、勉強を重ねることで、知識を相談販売にいかせる機会が増えてきます。補助療法として、現代医学療法と組み合わせることもできます。

 

今回のレポートでホメオパシーの概要をお伝えできれば幸いです。次の回も、皆様に 喜んでいただけるテーマを選びたいと思っています。

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