薬局と診療所の看板
昨年の11月22日に設立した一般社団法人日本コミュニティファーマシー協会(JACP)ですが、設立してまる1年経ちました。おかげさまで賛助会員18社、正会員100名を突破しました。会員の皆様にはJACPの活動にご賛同いただき誠にありがとうございます。会員数はまだまだですが、小粒でもぴりりとした協会運営をやっていく所存です。2015年には会員への特典を増やし、会員数も倍増したいと思っています。
12月は2014ドイツ薬学視察旅行・冬(12月1日〜6日)に随行してきました。ドイツは思ったほど寒くなく、雪も降らず手袋いらずで過ごせました。ちょうどクリスマスに向けてのアドベント(キリストの誕生を待ち望む期間)が始まり、クリスマスマーケットも開幕。街も薬局もクリスマスモード突入でした。クリスマスプレゼントとして薬局で販売する医療機器(血圧計など)、化粧品がラッピングされ飾られていました。
ドイツ薬学視察旅行の参加者の目を引くのは薬局のマークです。ドイツではどの薬局も同じマークを使用しています。Apotheke(薬局)のAとヒギエイアの杯と蛇を組み合わせたもので、歩いていてもすぐに薬局があることがわかります。「日本にもそのような統一したマークがあればいいのに」という感想をよくいただきます。その反対にどこにあるのかわからないのがクリニックです。日本のクリニックの看板のようなものは見当たりません。クリニックはビルの中に入っていることが多く、クリニックの入り口に表札が掲げられているくらいです。参加者から「医療機関はどこにあるのかわからないですね。」というのもよく聞かれることのひとつです。これはかかりつけ医制度たる所以です。かかりつけ医を決めれば、他の医療機関の広告はいりません。別の医療機関にかかる必要があれば、かかりつけ医に紹介状を書いてもらいます。海外から日本に来た人は、日本のクリニックの看板を見てびっくりするといいます。病院は病気になっていくところですが、薬局は健康な時から利用します。ですから、薬局はだれでも(子供から高齢者まで)すぐに見つけられるように看板を出し、ウインドウを季節ごとにデコレーションし、健康情報や季節品情報を道行く人に提供しています。また薬局には子供向けの健康雑誌(フリーペーパー)も置かれていますので、子供でも雑誌をもらうためだけに薬局に行きます。いつもドイツに行って感じることは、地域住民の健康な生活の確保に向けた薬局の努力です。
インフルエンザやRSウイルスも流行しています。年末までお忙しいでしょうが、よいお年をお迎えください。