地域支援体制加算のプレアボイドの実績
10月28日の健康サポート薬局経営塾でお話しした内容を会員の皆様にもお届けします。
6月1日の時点で地域支援体制加算を算定している薬局は、基本料1の薬局のうち30%ほどです。プレアボイドの実績については、来年(2019年)3月31日までの間は、当該基準を満たしているものとみなすとなっていて、例えば、プレアボイドの実績がなくても現在算定は可能です。ですが、2019年3月31日までに届け出が必要です。
地域支援体制加算のプレアボイドの届け出時に必要な資料
薬局機能情報提供制度における「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」について記載し、薬局機能情報提供制度における当該保険薬局に係る掲載内容の写し及び取組実績があることを確認出来る資料の写しを添付すること。
となっています。
薬局機能情報提供項目は自己申告制ですので、有りとするのは容易ですが、取り組み実績があることの資料の写しが必要となります。
地域支援体制加算の算定要件を見ますと
薬局機能情報提供制度実施要領の都道府県が定める期日の前年1年間(1月1日から12 月31日)に、疑義照会により処方変更がなされた結果、患者の健康被害や医師の意図した薬効が得られないことを防止するに至った事例を提供した実績を有し、「薬局機能に関する情報の報告及び公表にあたっての留意点について」に基づき、薬局機能情報提供制度において「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」を「有」としていること。
となっています。
調剤基本料や在宅患者調剤加算は、当年3月1日から翌年2月末日までの実績により翌年4月1日からの算定が判断されますが、地域支援体制加算のプレアボイドの実績は1月1日から12月31日で判断されます。本年の12月31日までには、実績が必要になります。
現在地域支援体制加算を算定している薬局だけでなく、これから算定しようとする薬局も実績が必要になります。逆に言えば、12月31日までに実績がなければ、いくら来年、他の項目がクリアしたとしても、地域支援体制加算の届け出はできないということになります。
次に「薬局機能に関する情報の報告及び公表にあたっての留意点について」を見ますと下記のようになっています。
薬局医療安全対策推進事業におけるヒヤリ・ハッ ト事例等の収集に参加している場合は「有」とし、 それ以外の場合は「無」とすること。なお、当該事 業への参加に際しては、「参加薬局」として登録を 行うのみならす、広く薬局か医療安全対策に有用な 情報を共有できるように、「薬局ヒヤリ・ハット事 例」の報告に努めること。特に、疑義照会により処 方変更かなされた結果、患者の健康被害や医師の意 図した薬効か得られないことを防止するに至った 事例については、積極的に共有することか望ましい。
日本医療機能評価機構が実施している薬局ヒヤリ・ハット事例取集・分析事業への参加薬局数は2018年9月末時点で30220施設と急増しました。参加だけではなく、事例の報告に努めることも求められます。地域支援体制加算の事例報告については、どこにというのが幾分曖昧ですが、まずは、薬局ヒヤリ・ハット事例取集・分析事業に事例報告していればまず大丈夫です。
薬局ヒヤリ・ハット事例取集・分析事業に事例報告をする方法
薬局ヒヤリ・ハット事例取集・分析事業に事例報告をする方法ですが、web上の薬局ヒヤリ・ハット事例取集・分析事業の事例報告に入力していきます。ヒヤリハット報告は、薬局でヒヤリ・ハットした事例をなんでも報告して良いのですが、地域支援体制加算での事例報告は疑義照会した結果の報告になります。事例の概要という項目は、調剤、疑義照会、特定保険医療材料、医薬品の販売の4項目を選べますが、ここでは疑義照会を選択します。入力には幾分時間がかかりますが、そこに報告するというのが事例を提供した実績の一番の早道になります。
本年の12月31日までですので、薬局会員の方、薬局でやれているかどうかの確認をお願いします。正会員(勤務薬剤師)の方も、地域支援体制加算を算定している薬局、これから目指す薬局の方は、実績を作ってください。