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JACP医薬品情報室-24

JACP医薬品情報室
24
著者
蔵之介
● JACP医薬品情報室だより 24
グルコースモニタシステム(FreeStyleリブレ)

 

2018.04.25

 

 2017年1月に痛みを伴う指先穿刺なしに血糖値を測定できる自己検査用グルコース測定器「FreeStyleリブレ」が発売されました。従来の血糖測定器のように、穿刺器具を用いた毎回の針刺しが不要で、スキャンするだけで血糖値がわかります。2017年9月にインスリン製剤とGLP-1受容体作動薬を使用中の患者を対象として保険適用され、血糖自己測定器加算を算定できます。

 「FreeStyleリブレ」は、皮下間質液中のグルコース濃度と毛細血管中の血糖値が相関することを利用して、グルコース濃度から血糖値を推定しています。500円玉大のセンサーと、そのデータをフェリカ機能(非接触通信技術)で読み取る手のひらサイズのリーダーからシステム構成され、血糖自己測定による血糖値管理の補助を目的としています。アプリケーターを使ってセンサーを上腕の後ろ側に装着すると、針(フィラメント)が皮下組織に挿入されたままの状態になり、皮下間質液中のグルコース濃度が連続的に測定されます。センサーを装着したままでの入浴や運動も可能です。測定値は15分毎に記録され、センサー内に8時間保存されます。14日間経過すると自動的に機能が停止し、センサーの交換が必要になります。リーダーをセンサーから4㎝以内でスキャンすると、血糖値が表示されます。衣服の上からでも測定できるので、場所を選ばずに血糖値を知ることができます。就寝前と起床時にスキャンすれば、睡眠中の血糖値トレンドを把握できます。ただし、本システムにアラート機能はないので、就寝中の低血糖や無自覚低血糖に対処することはできません。リーダー内には、最大90日分のデータが保存できます。血糖値とグルコース濃度には約5~10分のずれがあり、そのタイムラグを補うために、専用の電極を用いて、観血的な血糖自己測定器として使用することも可能です。また、センサー装着時の出血や固定テープによる皮膚反応などにも注意が必要です。

使用に際しては、添付文書を必ずお読み下さい

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