ベビーのスキンケア
娘が今年7月誕生して家族が1人増え、人生の新しい道を歩むことになった主人と私ですが、子育てにおいて新しい課題は尽きることがありません。家族3人の生活にもやっと慣れてきたところ、さて、娘のスキンケアにどのような製品を継続的に使っていくのがよいかしら？という疑問に突き当たりました。お世話になっている助産師（訳者注１）と話し合った結果、オリーブ油（訳者注２）とヴェレダ社製、カレンドラのベビーシリーズを使用することにしました。オリーブ油は、オムツが肌に触れる部分の汚れ落とし、肌が乾燥した部分や角質を取り除くのに初めから使用していました。顔の皮膚が乾燥するようになってきたので、カレンドラ・フェイシャルクリームをスキンケアに取り入れました。
含有されているラノリンが皮膚をしっかり保護し、カレンドラエキス（訳者注３）が落ち着きを与えます。同シリーズには、オムツかぶれを防ぐベビーバームもあります。赤くただれた部分を保護・回復します。この製品には、アーモンド油、ゴマ油（訳者注４）が含まれており、皮膚の回復を促します。成分であるカモミールエキスとカレンデュラエキスが肌に落ち着きを与え、炎症を抑えます。これから、ドイツはもっと寒くなっていきます。お出かけの際、寒さや乾燥から肌を保護するためにもう1製品、カレンドラ ベビーウィンド&ウェザーバームが同シリーズに揃えられています。こちらも、これから娘に使いたいと思っています。この軟膏には、ミツロウとラノリンが含まれていて、敏感なベビーの肌に自然のバリアを作る無水の軟膏です。しかし、皮膚呼吸は妨げません。
ドイツでは、お天気が急変することがあります。内陸なので朝晩の温度差も大きいです。先日、初めて鼻水を出させてしまいました。乳児は特に鼻づまりをきらい、むずかってしまいます。晩に鼻づまりになると夜泣きをし、家族全員が寝不足になってしまいます。α交感神経受容体作動薬である塩酸キシロメタゾリン0.25％含有の点鼻薬は、乳児用ＯＴＣ医薬品として販売されていますが、他の方法を試してみることにしました。まず、生理食塩水の点鼻薬で鼻づまりを緩和し、セイヨウトウキ（Angelica archangelica ）根のエキスが入った軟膏を鼻の周りに塗ってみたところ効果が出ました。この軟膏には、マジョラムやタイムのエキスも入っていて、鼻水、鼻づまりの改善に乳・幼児だけでなく大人にも利用されています。Kempten市のBahnhof薬局（同薬局のホームページはこちら：https://www.bahnhof-apotheke.de/）が製造販売しているものです（訳者注５）。また、鼻水除去には、家庭用の掃除機につけて鼻水を吸引するためのアダプターが販売されており、当家でも使用しています（写真）。薬局やベビー用品店で入手できます。掃除機の吸引力を弱にすると、乳児の鼻から優しく鼻水を取り除くことができます。鼻づまりがなくなると、呼吸が楽になりミルクも飲めるようになります。娘が元気になったので、1日の平穏を取り戻しほっとしているところです。
掃除機に取付けて使用する鼻水除去器具製品の１つ
訳者注
- ドイツ助産師会の統計（2019）によると、2017年現在、全国の助産師数は約24000人。
9385人が病院常勤、1848人がフリーの助産師として医院や助産師センターなどで契約勤務、
6733がパート勤務となっています。
核家族でサポートする親戚が近くにいない場合、乳児を抱えるお母さんにとって助産師が
信頼できる助言者となっています。
特に初めて子供を持つお母さんを助産師が精神面・育児面で支えています。 - ベビーのスキンケアにドイツではオリーブ油を使用することがあります。
熱をかけずに圧搾されたものが上質とされ、
有機栽培オリーブを使った製品がベビースキンケアに好まれています。 - カレンドラエキス キンセンカ（キク科Calendula officinalis）のエタノールもしくは水性エキスには、
抗炎症作用、肉芽組織生成作用があるとされており、
化粧品・医薬品成分として使用されています。
局方品の乾燥花弁は、ドイツの薬局で量り売りしてもらえます。 - アーモンド油、ゴマ油もスキンケア製品に含まれることがあります。
ゴマ油は日本の食用ゴマ油と違い、ほとんど無色で、あの特有の香りはありません。 - 同薬局の製品は、助産師や子供を持つお母さんに大変人気があり、
当薬局でもよく出る製品を置いています。
