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ドイツPTA便り-33

ドイツPTA便り
33
著者
アリーン・フォーゲル
● ドイツPTA便り-33
子供を連れてバカンスへ 旅行時に必須の医薬品

 

2021.09.16

 

1年の育児休暇後、この8月から職場復帰いたしました。薬局勤務中は、家族・親戚が交代で子供の面倒を見てくれています。

 

今年は私共にとって初めて子供を連れてのバカンスです。修学義務学童のいない家庭は、学校の休暇を外して長期休暇に出かけることが多いです。9月ですが、南欧に行けばまだまだ夏です。これまでも旅行時には日程や目的地に合わせ、各自必要な医薬品を持っていっていました。しかし今回は子供連れということで、持参する医薬品が異なってきます。

 

我が家では、解熱鎮痛剤としてアセトアミノフェン(訳者注:ドイツではパラセタモールの名称が一般的です)とイブプロフェン、大人には錠剤、子供にはシロップか座薬を持っていくことにしました。これで発熱や痛みを伴う疾患は充分カバーできます。朝晩の温度差が大きい休暇地ではカゼをひきやすくなるので、鼻づまり解消の点鼻薬も欠かせません。大人にはα交感神経作動薬であるキシロメタゾリンにデクスパンテノールが添加され、粘膜乾燥を抑える点鼻薬を選びました。7月に1歳になった娘には、生理用食塩水とセリ科(apiaceae)の植物であるEngelwurz(Angelica archangelica)のエキスが入った軟膏にしました。鼻の両脇にぬると鼻づまりが緩和されます。ドイツKempten市にあるBahnhof薬局が製造販売しているもので、乳幼児を持つお母さんたちに人気の製品です。同薬局が製造している医薬品・医薬部外品には、助産師が若いお母さんたちに勧める製品が揃っています。(訳者注:ドイツの薬局にはオリジナル医薬品・医薬部外品を製造販売しているところがあります。ドイツでは伝統的にハーブ製剤が多く、医療用やOTCとして認可されたものもあります。薬局では様々なハーブ医薬品を扱っています)。娘は1歳になったばかりで歯が生えそろっておらず、新しい歯が出てくるとむずかるので、それに対処する医薬品も必要です。それには、ホメオパシー医薬品のOsanitグロブリ(訳者注:Globli 砂糖玉、ホメオパシー医薬品には同じ成分・希釈度でも錠剤、グロブリ、チンキの3剤形があるのが通常。一番出ているのがグロブリ。使用期限が長く、小さな球状砂糖玉なので子供にも使用しやすい)と、Viburcol座薬。Dentinoxも念のため持っていきます。アルニカ・グロブリも欠かせません。これは打ち身・擦り傷なのどの痛みに効果があります。コロナ禍中、消毒液も要ります。傷用には専用の消毒液スプレーを用意します。夏の間は、どこへ行っても蚊にさされる危険があるので、かゆみ・炎症をおさえるジェルもリストに入れました。乳児・幼児にも使用できるCool  akutジェルを選びます。これがあれば、家族中で使えます。日焼け後の皮膚の炎症にも使用できます。虫よけスプレーもリストに入っていますが、これが必要にならないことを願います。虫よけ作用のあるアロマオイルが入った乳幼児にも使用できる製品を選びました。2カ月児から使用可能です。これには、エチルブチルアミノプロピオン酸も含有されていて、乳幼児にも問題なしとされています。最後に下痢止めです。Perenterolというサッカロミケス属の酵母製剤を持っていきます。カプセルですが、開けて水やジュースに混ぜることができるので、子供にも飲ませ安いのです。これだけあれば、準備万端、安心して旅行に出かけゆっくり休暇を楽しめます。

 

それでは、行ってきまーす!

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