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CP羅針盤-20

CP羅針盤
20
著者
吉岡ゆうこ
● 吉岡ゆうこのCP羅針盤-20
2018年1月31日施行「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等 に関する法律施行規則の一部を改正する省令等

 

2018.01.26

 

2018年度調剤報酬改定について、基本方針が出されましたが、薬局の機能重視の改定になる模様です。今後は随時改定情報もお伝えしたいと思っていますが、今回は今月の1月31日施行の法律のお話です。ハーボニーの偽造品流通事案を受けての改正です。準備をして取り組みましょう。

薬局開設者の義務として、医薬品の譲受・譲渡時の記録事項として相手方の身元確認の方法、ロット番号、使用期限等が追加になりました。

医薬品卸から薬局への納品伝票には既に、ロット番号、使用期限等が入っているかと思うのですが、薬局から他の薬局へ医薬品を販売する場合にも必要になります。
今まで薬局—薬局間の医薬品の小分けの場合、小分けしてもらう薬局に「◯◯ありますか?譲ってもらえますか?」などの電話をして買いに行っておられたか思うのですが、 販売元には、相手先の身元確認の方法が必要となり、開局許可証の写しその他の資料が必要となります。購入者等が法人等である場合には、買いに来た人が購入者と雇用関係にあることや医薬品の取引に係る指示をうけたことを示す資料が必要となります。これからは購入する側が、予めFAXなどで開局許可証のコピーと医薬品購入依頼書を送るなどしておくとよいでしょう(薬局許可証の写しに関しては、常時取引関係にある場合は、この限りではないとなっていますので、最初にもらって、それをファイルに入れてお くなどの方法をとられているところもあります)。
それからロット番号と使用期限の記載ですが、医薬品の外箱にはロット番号、使用期限が記載されていますが、開封したあとの医薬品(シートなど)には記載されていません。昨今、調剤包装単位までバーコード記載が義務付けられていますが、ロット番号、使用期限に関しては任意表示です。医薬品を外箱から出して保管する場合には、元箱を保管しておく、あるいはロット番号・使用期限のところを切って保存するなどの注意が必要です。
譲受・譲渡双方に記録が義務付けられていますので、まずは、医薬品を買いに行く側が開設許可書の写と必要な医薬品をFAXなどし、購入した医薬品の伝票もしくは領収書にロット番号や使用期限が記載されていない場合には「法律が変わりましたので」と言って書いてもらうようにしましょう。事務スタッフの方が買いに行く場合もあるかと思いますので、徹底しましょう。販売する場合は、電話を受けた時に、開局許可書の写と医薬品購入依頼書を求めましょう。

 

また、同一の薬局開設者等が開設する複数の薬局間における医薬品の譲受・譲渡に係る取引についても、業許可を受けた場所ごとに取引に係る記録(品名、数量、ロット番号、使用期限等)が必要となります。

その他、「薬局等構造設備規則の一部を改正する省令」では、薬局、店舗販売業者の店舗及び卸売販売業者の営業所の構造設備の基準として、貯蔵設備を設ける区域が他の区域から明確に区別されていなければなりません。「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令の一部を改正する省令」では、薬局及び店舗販売業の店舗において医薬品等の販売又は授与を行う体制の基準について、医薬品の貯蔵設備を設ける区域へ立ち入ることができる者を特定しなければなりません。これは業務指針に追加して記載する必要があります。

 

1月31日施行です。まだのところは準備を始めてください。

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