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CP羅針盤-31

CP羅針盤
31
著者
吉岡ゆうこ
● CP羅針盤31
2020年の念頭に寄せて

 

2020.01.18

 

2020年は東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される年です。心が弾みますね。今年もJACPでは、6月のドイツ薬学視察旅行と7月のコミュニティファーマシーフォーラムの開催を予定しています。

6月のドイツは、「ドイツ薬局の日」を見に行くことが大きな視察の目的であったのですが、今年はドイツ薬局の日(6月7日)が、ちょうど日曜日にあたり、開催されるかどうかわからない、その前後がドイツの祝日にあたり、受け入れ視察先の問題や道路が混雑しているかもということがあり、日程をずらして中旬の6月15日から出発します。ドイツで進んでいる医薬品のパッケージ一つ一つにIDをつけ流通管理を行うシステム(どこで作られ、どの卸よりどこの薬局に卸され、誰に渡ったかが追跡できる)や、日本でも導入され始めたピッキングマシーンやデジタルウオールなどの機械化が進んでいる薬局を視察します。薬剤師が薬剤師のために設立した医薬品卸も視察します。

7月のコミュニティファーマシーフォーラムはオリンピックが7月24日から開催されますので、その前の7月12日(日)に開催します。オリンピックで外国の方の来日が多くなりますので、今年はドイツからアッセンハイマー・慶子氏は来日されません。7月は各地でアッセンハイマー氏の講演会を開催していたのですが今年はお休みです。

 

薬業会に目を向けますと、昨年末の12月4日に改正薬機法が公布されました。
施行は1年以内、2年以内、3年以内と3段階にわかれ、今年は1年以内に施行されるものの改正があります。
一番大きいのが「薬局の定義」が変わることかと思います。

 

 

改正後

薬機法第2条

12  この法律で「薬局」とは、薬剤師が販売又は授与の目的で調剤業務並びに薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所(その開設者が併せ行う医薬品の販売業に必要な場所を含む。)をいう。ただし、病院若しくは診療所又は飼育動物診療施設の調剤所を除く。

 

現在の薬機法では薬局は調剤業務を行う場所です。( )書きのところは、(その開設者が医薬品の販売業を併せ持つ場合には、その販売業に必要な場所を含む)となっています。

 

薬局は、調剤を行う場所だけではなく、薬学的知見に基づく指導の業務を行うところとなります。多くの患者さんは、薬局は処方箋を持って行って薬をもらうところと思っていて、悪く言えばパチンコの景品交換所と同じとも揶揄されます。それから今は、医薬品の販売業を併せ持つ場合には販売業に必要な場所であり、OTC医薬品等は扱っていなくとも薬局はOKですが、これからは、開設者が併せ行う医薬品の販売業に必要な場所と言い回しが変わり、OTC医薬品等の販売も義務化されます。薬局の定義が変わり、これに基づいて継続的支援や記録を残す話も出てきます。2020年度調剤報酬改定でも薬機法施行に向けて、薬剤服用歴管理指導料のところは手が入れられるかと思います。

 

会員の皆様方にはいち早く、これらの準備が進められるようにメルマガでの情報発信やCP研究会等での対応策発信、そしてアポビッテかわら版では他の薬局で取り組んでいることなどを発信していきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

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