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ドイツPTA便り-15

ドイツPTA便り
15
著者
アリーン・フォーゲル
● ドイツPTA便り-15
薬局で取り扱う化粧品

 

2017.07.25

 

ドイツの薬局は、どの薬局もドラッグストアと保険調剤薬局機能を備えた混合型です。医療用医薬品のみならず、OTC医薬品、介護用品、衛生用品、化粧品など幅広く取り扱います。

 

化粧品においては、隣接の皮膚科医院が勧める薬用化粧品、基礎化粧品だけでなく、同じ効用・目的に使用されるものでも、数社のスキンケア製品を取り揃えています。各製品の特徴や使い分けに関してスタッフが勉強できるよう、メーカーは薬局で営業時間内に短時間セミナーを行ってくれます。サンプルやショーウインドウ用のデコレーションキットも提供してもらえます。薬局へは、助言やサンプルを求めて、様々なお肌のトラブルを抱えた方が相談にいらっしゃいます。なかでも、ニキビやアトピー性皮膚炎でお困りの患者さんが多いのですが、症状によっては、まず、医師に相談することをお勧めします。薬局のスタッフが症状改善にアドバイスできる場合は、お話を聞き、利用者に合った製品を選び出します。

 

アトピー性皮膚炎を例に挙げると、相談にみえた患者さんの皮膚が何カ所か開裂している、もしくは、炎症部分が大きい状態であれば、すぐに医師の受診を勧めます。皮膚に傷のある状態だと、皮膚のバリアー機能が低下し、アレルゲンや細菌が体内に入りやすくなり、症状がさらに悪化したり感染症を合併したりします。赤く炎症を起こしているだけの状態や、かゆみだけの時には、処方箋を必要としない抗ヒスタミン成分やコルチゾン含有の外用薬が症状改善に役立ちます。コルチゾン含有のOTC外用薬は、使用期間を長くて2週間、使用可能な体表面積は、大きくて手のひら2つ分を目安にしています。

 

基礎化粧品銘柄の中には、薬局でしか購入できないものもあります。そのうちの1つバイエルスドルフ社のEucerinには、アトピー性皮膚炎患者さん向けにAtopiControlシリーズがあります。急性悪化時用のクリーム、小康状態をできるだけ長くし、悪化・乾燥予防用にクリームやボディローションもあります。

Eucerin AtopiControl シリーズ

 

自然化粧品・ホメオパシー医薬品メーカーとしてヴェレーダ(Weleda)社と並び、人気の高いヴァラ(Wala)社の銘柄、ドクター・ハウシュカには、アトピー性皮膚炎の患者さんが使える薬用シリーズがあります。乳児に適用できる製品もあります。急性悪化時用のクリームには、Blutwurz(Potentilla erecta もしくは Ptentilla officinalis)という植物の根茎をチンキにしたものが配合されており、収斂・抗炎症作用があります。同シリーズのスキンケアローションには、Mittagsblume(Mesembryanthemum crystallinum)という植物エキスが含有されており、小康状態を保つ目的で使用されます。

 

問い合わせを受ければ、化粧品に、人工保存料、香料、色素が含まれているか、使用者がアレルギーを示す成分が含まれていないかの確認するのも薬局の仕事です。医薬品の副作用と同様、メーカーは自社化粧品で起きたトラブル報告を記録・分析し、場合によっては当局に報告する義務があります。適正な使用で起こった化粧品の不具合を薬局はメーカーに報告しています。こうして、化粧品の有効性・安全性・品質の向上に薬局も大切な役割を担っているのです。

 

薬局で扱える化粧品銘柄は大変多く、在庫のない製品をお客様が希望されることも多々あります。その際は提携している医薬品卸に注文すれば、ほとんどの場合、次の配送で取り寄せることができます。ドイツの薬局は化粧品部門でも利用者のニーズに幅広く対応しています。

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